Ryu’s Voice #179
代表取締役社長 村野隆一
平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。
さて、早いもので2024年も残すところあと1ヶ月。毎年のことながら、いよいよ私たち外食業界にとっては最大のヤマ場となる12月がやってまいりました。
時節柄忘年会の予約状況についてお客様からお話しを伺っているところによると、昨年は比較的プライベートでの集まりが多くみられたのに比べ、今年はどちらかというと会社単位での予約比率が高まっているとのこと。
昨年の12月はコロナ禍明け初めての年末ということで外食市場も大いに盛り上がったものの、まだ企業によっては100%解禁とまでは踏み切ってないところもあり比較的少人数での宴会が主流だったのが、今年は完全に解禁となり、また以前のような大人数での忘年会が復活してきているということのようです。
ただ一方では、終息したとはいえ未だに周囲でもコロナウイルス感染者がチラホラ発生しており、インフルエンザや少し前から流行り始めたマイコプラズマ肺炎等と合わせ、世の中もいわゆる感染症に対し少し敏感になりつつあるようにも思えます。
そのようななか、先日政府が「急性呼吸器感染症」を感染症法の位置付けにおいて5類感染症とすることを決定したとの話題がにわかに騒がれておりますが、この「急性呼吸器感染症」は何かというと、じつはいわゆる「普通の風邪」のことらしいのです。
そして私もよく知らなかったのですが、現行法上5類感染症の範囲に関する変更については閣議決定も不要、厚生労働大臣が単独で決定することができるそうで、今回は報道発表もされていないため、このような比較的関心度の高い話題について我々国民はおろか国会議員でさえも知らない可能性があるというから驚きですね。
5類感染症というと、日本では毎年流行を見せる季節性インフルエンザや、昨年格下げになったとはいえ未だ警戒視されている新型コロナウイルス(COVID-19)等と同じ位置付け。
今後はそれらと同様に「普通の風邪」も届出または流行状況の監視(サーベイランス)や発表の対象になり、またワクチン開発も可能になるとのことで、パブリックコメントでは今回の変更に対し「客観的にみて法による監視が必要な疾患とは思えない」「サーベイランスにかかる費用や医療機関の負担が増える」などといった反対意見も多数寄せられているそうです。
こちらの変更については何事もない限り来春から施行されるとのことですが、法律上の位置付け云々はどうあれ、いずれにしても風邪なんかはひかないに越したことはないので、もちろん風邪以外の病気も含め、まずはこれから始まる年末商戦に向けてぜひとも体調管理をしっかりと徹底してまいりたいところであります。