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Ryu’s Voice #124

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代表取締役社長 村野隆一

平素は格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございます。

さて「一難去ってまた一難」とはよく言ったもので、

ようやくコロナ禍が落ち着いてきたと思ったら前代未聞の値上

ラッシュ。私もだいぶ長い間この業界に携わっておりますが、

これだけの品目がこれだけ急激に値上がりするというのはさすが

に初めての経験になります。

もちろん世界的なコロナ禍の影響が根底にあるのは間違いありませんが、ご存じのとおりその他値上がりの理由は様々で、

今回は「不作」「不漁」「需要増」などといった一般的な要因に

加え「原油高」「円安」「戦争」等々あらゆるネガティブ要素が

一遍にまとまって降りかかってきたという感じ。

値上げと言えば、食品小売りで業界で大きな話題になったのは

やはり「うまい棒」の値上げ。発売当時より42年間変わらず守り続けてきた販売価格を、この4月からついに10円から12円に変更。

1本あたりでいうと「たった2円」という感じがしますが、

率でいうと20%の値上げ。

「うまい棒」の年間販売数は5億本以上とも7億本とも言われているので、会社の収益に与えるインパクトはかなり多きいものと思われます。

これに対し消費者の反応はというと、ある調査によれば「発売以来、値上げをしなかったことがすごい」という答えが69.1%、

「原料の高騰なら仕方がないと思う 」と答えが28.7%と、うまい棒を知っている人達のほぼ全員が値上げに対し理解を示している様子。

また外食業界でいえば、デフレの旗手とでもいうべき牛丼チェーン各社がついに昨年末より順番で値上げを実施しましたが、並盛価格を一気に50円上げた「すき家」は客数でも既存店ベースで103%を超える着地。その他「吉野家」「松屋」の大手2社についても値上げ当初は客数に若干の落ち込みは見られたものの、

数か月間で均してみると徐々に持ち直して100%を超えるところ

まで達している状況。

メディアの影響もあってか、一般消費者の方たちも食品の値上がりに対しある程度の理解はしてくれているように感じます。

そして未だ落ち着く先が見えないというのが今回の値上げのまた難しいところ。頻繁に単価変更をするわけにもいかない外食業界にとっては、値上げ幅の着地をどのあたりで設定すればよいのかが非常に悩ましいところではありますが、いずれにしてもここで単価アップをしなければ今後商売として立ち行かなくなるというのは皆さん一致した見解なのではないでしょうか。

また単なる値上げだけでは留まらず安定供給すら危うい商品も多々あるという現状のなか、弊社のお客様にも大変なご心配とご迷惑をお掛けしておりますこと非常に心苦しく思っており、力不足を改めてお詫び申し上げる次第でございます。

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